購入経緯
今回は私の好きなメーカーのSchneider Kreuznach(シュナイダークロイツナッハ)のレンズです
以前に引き伸ばしレンズを2本紹介していますが結構気に入っていたので普通のレンズが欲しいなと思っていたら購入していました
オールドレンズの中でも高い部類に入るレンズで、なんなら標準レンズの帝王といわれるplanar 50mm f1.4も買えるような値段です
デッケルマウントなのでマウントアダプターだけでも結構な値段がします
とあるYouTuberさんが言っていました
レンズで才能が開花するんならレンズなんて安い買い物(意訳)
Schneider Kreuznach
シュナイダークロイツナッハについて知らない人もいるかと思いますが私が説明するよりもウィキペディアを見た方が間違いないです
今は主に工業用のレンズを作っているので引き伸ばしレンズが中古市場にたまに出回るわけです
んで今回のレンズは工業用ではなく普通の民生用のレンズでシリアルナンバーから製造年が1959年という古いものなんですが状態がかなり良いです
シルバーの鏡筒ってなんか安っぽい感じがして好きではないですが黒ばっかりのレンズから見つけやすくて良いって面もあります
f値に対して被写界深度がどれくらいあるかってギミックがありよくできてるなって思うのと同時に分解したら絶対戻せない自信があります
レンズ情報
焦点距離が50mmで最短撮影距離が3feet(約90cm)より少し短いくらいです
4群6枚のダブルガウス型です
f値は1.9から22で絞り羽根は構造では10枚なんですが形は5角形になります
アルブレヒト・ウィルヘルム・トロニエ(Albrecht Wilhelm Tronnier 、1902年 – 1982年)さんが作ったxenonを改善したのが今回のレンズです
改善した人が良かったのか元のレンズ設計が良かったのかわかりませんがトロニエさんはシュナイダーの他にフォクトレンダー、カールツァイスでもレンズ開発をしたとのこで詳しく知りたい方は検索してみるといっぱい出てきます
私はウルトロン型が欲しいなと思います
あとCOLOR-SKOPARも良い感じです
使用環境
デッケルマウントからm42マウントに変換してフルサイズ機の初代canonの5dとaps-c機のソニーaの6000で使用しています
a6000はヘリコイドアダプターをつけて使用しています
RAWデータからのストレート現像です
作例
まずは5Dで撮影したものからで開放f値ですがまず色が濃いのが見てわかるかと思います
ボディのパワーがあるからかもしれません
ピントはシャープですが甘さも残っています
f2.8ですが驚く程シャープです
f4になりディテールの表現も良い感じです
f5.6で写真の下部の花もバッチリです
f8まで絞りましたが硬い印象はありません
続いて輝度差があるところですが開放f値で色収差は多少あるので気になる場合は絞った方がいいです
逆光気味なのでコントラストが下がり色が落ちています
丸ボケは輪郭が強めなので過剰補正しているレンズということを最近学びました
f2.8でほぼ色収差がなくなります
驚きです
丸ボケが特徴的で周辺がレモン型になり中央部は丸みのある五角形です
f4で角ばったぼけが気になる人は気になるかもしれません
f5.6で5角形のぼけの角がはっきりしていますが可愛らしく見えてきました
角ばったぼけって好きじゃないんですが不思議です
被写体が変わり遠くの木々のぼけ方を見ていきます
開放でピントが甘かったのか滲んでますし、ずれたところが2線ぼけになっています
背景のぼけは綺麗とは言えないかもしれません
f2.8で劇的に変わりピントがシャープになっています
f8まて絞ると背景のぼけが引き締まりますがあとは背景整理の仕方次第って感じです
近接ですが立体感が素晴らしいです
背景の角ばったぼけが気にならないでもないです
少し離れるとこんな感じです
浮き出るような立体感があります
露出オーバーですがこういうのも有りなんじゃないかって思わせてくれます
ごちゃごちゃした近接での描写で、ぼけが炎のように荒れてくれます
近接が全て荒れるかと思いきやこういう描写もできます
ピントはシャープでぼけは柔らかく、そして寒色です
私好みで最高です
細かい部分も結構写ります
リサイズされてわからないかもしれませんがこのユキノシタの葉の先にある触角みたいなぽやぽやしたものまで写っているんです
まとめ
開放でシャープなレンズですが一段絞るとディテールが出てきます
絞ると角ばったボケが多少気になることもありますし、逆光にはかなり弱いです
何よりもRAW現像で思った通りにしやすいです
他のレンズではトーンカーブ弄ってもなんだかスカスカな感じがして思うようにできないことが多いんですがこのレンズは違いました
ロモグラフィーにあるようなクリーミーなフィルムのような雰囲気にすることもできそうです
他の方がレビューしている分厚い色味ってことなんでしょうね
あとは細かい描写も写せるので驚きしかないレンズでした
しばらく他のレンズはいらないってなってます
いえ、良さそうなレンズあったら買うと思います
今回初めてフルサイズとaps-c機の2台で撮ってみましたがやはりフルサイズの方が色味が良いです
元々のボディの画作りが良いのかもしれませんが良い色だなって思います
ピントに関してはフルサイズは柔らかさが残っている印象で、aps-cの方がセンサーが小さいのか開放からシャープで硬めに写ります
写りとは関係ないんですがcanonの5Dはマニュアルレンズだとファインダーでのピント合わせが大変ですし、背面モニターでピントが確認しにくいのが問題です
眼精疲労のせいでめちゃくちゃ肩がこって頭痛が半端ないです
5Dはでオートフォーカスが使えるレンズが良いですね