引き伸ばしレンズ
引き伸ばしレンズはヘリコイドがないレンズで文字通り写真を引き伸ばすためのレンズです
写真がデジタルになり使われる機会が減り、現在は工業製品に使われています
ヘリコイドがないということはピント合わせができないのでヘリコイド付きのアダプターを用意する必要があります
レンズによってフランジバックが違うので自分で使いやすいものを探るしかありません
縮めた状態が長すぎると無限遠が出ませんし、短すぎると写らなかったり、マクロ撮影ができないこともあります
レンズのマウントがl39なので変換する必要もありますし、マウント側の変換アダプターのミリ数も考えてフランジバックを調整する必要があります
焦点距離が50mmのレンズはフランジバックが短いことが多く無限遠を出そうとすると近接撮影ができないこともあるので近接撮影用って割り切って使う選択もありだと思います
レンズ情報
4群6枚のオルソメター、重さは95gでフィルター径が46mmでマウントはl39です
使用環境
ソニーのAPS-C機のa6000にEマウント-m42のアダプターをつけて、m42-m42の17mm-31mmのヘリコイド付きアダプターにm42-l39の変換リングをつけてレンズを装着しました
無限遠も出ますし、程よくマクロ撮影ができるセッティングです
採光窓は閉じてない状態で撮影しました
写り
いきなりf値が5.6ですがこのレンズは開放だと滲みます
採光窓を閉じてないせいなのかはわかりませんがf5.6が質感も出てシャープで一番好きなピントです
木々や枝に向けたぼけがうるさくなりにくいです
ピント位置が近接よりだと遠めの背景が汚くなりがちです
これもそうです
近接のぼけがうるさくなりにくいので地面に向けて撮っても大丈夫です
これもそうです
ちなみに最短撮影距離ではなかったと思いますがこれくらい小さいものでもしっかり撮れます
もう少しシャープに写って欲しいところはありますがこのレンズめちゃくちゃ使いやすくて楽しいです
f5.6を基準に被写体に合わせて絞りを開けたり閉めたりすればいいって感じなんですがだいたいf5.6がしっくりきてしまいます
少し背景が離れると荒れるので迷わずレンズ交換です
背景を黒く落とし込めれば簡単なんですがそればっかりだと楽しくないですよね
まとめ
描写は好みですし、なによりも軽くていいです
好みのf値が5.6なのでぼけがどうしたって綺麗にぼけてはくれませんのでレンズが軽いのでもう一本違うレンズを持っていったって平気って感じのレンズです
あとは採光窓を塞いだらどうなるのかをそのうち試してみます
初めての富士フイルムのレンズでしたが思いのほか気に入りました
フジのオールドレンズって種類が少ないですし、マウントアダプター経由で使えるm42のもので状態良いものってなるとなかなか値段がするんですよね
でも今回のfujinon ex 50mm f2.8でも十分に楽しめるのでしばらくは我慢します
ピンバック:el nikkor 50mm f2.8nは気に入り過ぎてレンズ探しに終止符が打たれそうになった - 郡山めだか
ピンバック:el nikkor 80mm f5.6はたぶん中判でないとこれと言って使い所がないレンズ - 郡山めだか
ピンバック:Schneider Kreuznach componar 105mm f4.5はとても柔らかいレンズ - 郡山めだか